YAKUSHIMA TREKKING vol.3 ~mountain huts traverse trek 4days~

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前回(vol.2)のつづき。
屋久島おやま生活2~3日目のおはなしです。





「また、つぎに会いに来れるときまで、どうかお元気で」
と心の中でぺこりとあいさつをし、縄文杉の展望台を後にします。

展望台の下の水場で水を汲み、すぐ先にある東屋で昼食。
時刻は12:00頃。

先客の方がお二組いらっしゃって、
お一人の方に「今日はどちらまで?」と聞かれ、

「新高(塚小屋)まで行こうかと思ってます」と返答。

「じゃあ 今日はご一緒ですね」とのことで、簡単にごあいさつをし、
「では またのちほど」と、お見送りました。

このあたりの標高は1300m。
全身雨で濡れた体にはこたえる寒さがすぐに押し寄せてきます。

防寒着を着こみ、昼食はアルコールバーナーでカレー蕎麦。
一気に体が温まっていくのを感じました。

一時間ほど小休止し、今日の目的地まで歩きだします。

***

旧高塚小屋を通り過ぎ、1時間少々で新高塚小屋(1501m)に到着。
14:30にはたどり着くことができました。(歩行約6時間)

さきほどの場所でお会いした方と同じタイミングで到着。
2人でいそいそと、濡れたウエアを小屋の外に干します。

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小屋の中をのぞくと、なにやらストーブが(!)
どうやら、小屋周辺の工事の方が泊まり込んでいるようでした。

屋久島の縦走ルートのほぼ中間点に位置し、比較的まだ新しい新高塚小屋。

避難小屋の中で最も規模が大きく、シーズン中は多くのハイカーがいらっしゃいますが、
案の定、今回は私たちと工事関係者以外は誰もいませんでした。

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(ストーブと湯気立つザック)

とっても親切でフレンドリーな工事の方々から、

「寒いでしょ、ストーブにあたっときな」
「あしたも雨だってねー」

と、もう一台ストーブを入れていただき、ありがたいことに、
濡れたものを大方乾燥させることができました。

いやはやほんとに、
ありがたやーありがたやーなのでした。ペコリ

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そろそろ暗くなって夕食をつくろうかなーという時間にもう一人の女性が
いらっしゃり、なんとこの日の宿泊者は全員女性単独ハイカー×3組。

(初の宿泊ハイク、初縦走が屋久島という、健脚だけども無謀な彼女の話を
出すととっても長くなってしまうので、割愛します。)

夜になると、小屋にヤクシマヒメネズミが出て、ひと騒動ありましたが、
とにかく、この日はたのしいたのしい夜なのでした。

旅の素敵な出会いに感謝!

***

夜は台風かのような激しい風雨に小屋も雨漏り状態。
バケツをひっくり返したような雨が降り続いていました。

・・・翌朝、起きると奇跡的に天候が落ち着いてきている?

前日(2日目)はそこそこ標高差(登り950m/下り200m)があったため
多少心配していた筋肉痛などもないようだし、、、。

稜線を縦走していくか、来た道をのんびり戻るかで迷っていましたが、
雨もやみつつあったので、縦走することに決定。

AM7:00。
小屋で出会ったみなさんに見送られ、再び出発。

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高度を上げるにつれて、岩場が多くなり、
登ったり下ったり、アップダウンの繰り返し。

出発時からしばらくは雨が止んでいて、
危なげなく、歩くことができました。

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展望台を過ぎたころからシャクナゲの森が続きます。

あたり年、はずれ年はありますが、
6月になると美しい花を山上で見せてくれます。

あたり年には圧巻!のお花畑ですよ。

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歩けども歩けども、
あいかわらず、眺望は無く、視界はまっしろ。

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ですが、誰一人会うことなく、雨上がりの静かな森歩きを
楽しむことができました。

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雨上がり、チョロチョロと滴り落ちる雫の音が、
実に耳に心地よく。

癒しの音を奏でてくれていました。

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途中途中でお世話になった渡り綱。

なぜかキレイにまるまっていたのが面白くてパシャリ。
ふふふ

平石(標高1707m)あたりから、巨大な岩がゴロゴロと。

さすが花崗岩の島。
不思議な形をした岩岩が目に飛び込んできます。

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ふと、↑写真をみながら「岩と同化してるな」とニヤリ。

かつて屋久島で仕事をするときに、
「雨具はできるだけ森や自然に溶け込めるカラーリングにしよう」

と決めた私は、こうして自然の中で目立つことなく、馴染んでいるように
見えると、とてもうれしくなるのです。

一緒に仲間に混ぜてもらえているような、そんな感覚。

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九州最高峰の宮之浦岳に向かって、真っ白な稜線を
全身で風を受けながら進みます。

こんな時、「ウエアに助けられてるな」とあらためて思います。
高機能なウエアはやはり大事ですね。

防水・防風機能に感謝感謝であります。

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焼野三叉路を通り、一路、宮之浦岳へ。

こちらは山の神様が奉られている社。
少し雨宿りをさせていただきました。

屋久島の奥岳(麓からは見えない山々)は、麓の各集落の神山として、
今もおおくの島人たちにあがめられています。

神々の島、屋久島。
山岳信仰が今も息づく、神秘的な山々が聳える場所。

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この日は、案の定展望は皆無でしたが、
晴れた日には、それはもう、すばらしい絶景が広がります。

以前(6年ほど前の同時期)に雲ひとつない快晴の日に
縦走したことがあり、その時の感動は一生忘れられません。

・・・しかし、晴れの日に展望はあっても、雨の日にしか無い
素敵な景色もあります。

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ふわっふわの瑞々しい苔。
天然の宝石かと見間違うほどキラキラした雫。

雨には雨ならではの出会いが、必ずやあるのです。

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AM11時頃投石岩屋に到着。

雨は山頂付近の霧雨だけのような感じでしたが、
念のため、屋根のある場所でお昼にしました。

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ささっと食べれるアルファー米の五目おこわとマルタイラーメンをば。

そしてこんな時、いつも重宝するのが山専ボトル。
寒いときのお助けアイテムですね。

ふと、改めて地図を見ても、コースタイムより早い様子。
すれ違ったハイカーは3組だけ。

どこも登山道は濡れて水たまりもありましたが、
思ったよりスムーズに進行しているようでした。

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その後もゆっくり下って下って、
花之江河に到着したのは13時頃。

日本最南端の高層湿原。
霧に包まれ、とてもとても幻想的なのでした。

(続く)
Commented by 87gi at 2010-12-07 20:45 x
2日目につづき、3日目も雨だったのですね。さすがに1年366日
雨が降る、と言われるだけのことはありますね(^^;)
とはいえ、雨粒に光るモノ、霧に包まれた森すべてが美しいですね。
きっとこれが屋久島の本当の姿なのでしょう。
加えて山小屋での出会いも素晴らしいものです。もう一度会う
ことは無いかもしれないけど、二度と戻らない同じ時間を共有
できたことは、同じ場所に居た人すべてが忘れられないものに
なるのでしょうね(いつもはテン泊だしなぁ)。

そんな時を過ごせるよう、徐々に根回しをせねば・・・
Commented by めちゃむ at 2010-12-08 01:28 x
雫かわいい!!キラキラや〜〜
緑に透明の雫!!キレイすぎる…
Ttさまのようにどんな状況でも
受け入れて楽しむ精神を身につけたい
めちゃむです!!
やっぱり何度も行かないとその場所の
良さっていうのは分からないし
何度も行くから見れる景色もあるんだね
めちゃむは写真で見れるだけで幸せです
ありがたや〜〜
Commented by slow_trip at 2010-12-08 06:33
>87giさん
またまたコメントありがとうございますー^^

はい、多少はましでしたが、2日目に続き3日目も雨でした。
ちなみに最終日も土砂降りでした。笑

ひと月に35日雨が降る島。さすがです。
いや、でもほんと、これが本来の屋久島の姿なんだと思いますネ。

通常11月は晴れ間が多く、この3日間だけすごい雨だった
そうですけど。汗

普段山小屋に泊まることがないので、今回のような出会いはめったに
無いのですが、こういう出会いって良いな、と思いました。

ソロ女子×3人という人数も構成もちょうどよかったのかもしれませんね。
苦労(豪雨ハイク)をともにわかちあった仲間、のような感覚になってます。


またどこかで会えたらいいなー。
(きっとこのブログ見てくれてるはず、です)

87giさんも小屋泊ハイクで行けるといいですね。
影ながら祈っております!
Commented by slow_trip at 2010-12-08 06:44
>めちゃむさん
コメントありがとー。

雫、キレイでしょー。
厳しさの中にあるからこそ輝く可憐さ。

すんごい雨と風の中、孤独に歩いてても、こういうかわいい
植物たちを愛でてたら、あっという間なのでした。

自然は一瞬一瞬がまさにonly oneの情景。
その時しか出会えない景色が待ってるから、何度も足を運んでしまうんだと思う。

一度きりの人生、思いっきりたのしんだもん勝ちだよねー。
どんな状況でも、それを楽しめたら、ぜんぶが楽しくなるし。

屋久島を歩いたら、自然と心が広くなること間違いなし。
いつか心の準備ができたら行ってみてくださいな^^
Commented by yokomasu at 2011-01-20 20:16 x
今更ながら、やっと辿り着きました…。(^^;

2泊目とまさかの4泊目をご一緒させて頂いた者です。
その節は大変お世話になりましたm(_ _)m
私にとってはSLOW TRIPさんの存在がどんなに心強かったことか…。
この屋久島の旅は、雨以外何も語れないくらい雨・雨・雨でしたが、そんな中でも、雨だからこそ出逢えた素敵な景色、そして雨の辛さを癒してくれる 素敵な人たちに出逢え、最高の旅だったな…と今も思い出しては感慨にひたってしまってます。
本当にこの日この時に屋久島に行って良かった…と思いました。
そしてまた絶対行きたい!と鼻息が荒くなっている感じです(笑)

あの自称ヘッポコダンサーちゃんは、ここ訪れたかな…。
「カタカナの『スロートリップ』でなくアルファベット『SLOW TRIP』だと気づけ!自称ヘッポコダンサーちゃんよ!」(←これ私がなかなか辿り着かなかった理由(笑))


素敵なBLOGですね。写真もそして文章も素晴らしい!
きっとSLOW TRIPさんが感受性豊かなんでしょうね。
これからも覗かせてもらいます。
そしてまた山でバッタリお逢い出来たら嬉しいですね~♪
Commented by slow_trip at 2011-01-23 23:08
>yokomasuさん
ご無沙汰しておりますm(_ _)m

ブログ捜索&コメントありがとうございます!
あまりの嬉しさから、すぐにお返事ができず、すみませんでした。

こうして、旅先で出会った方とブログを通じて再会でき、旅が思い返される
瞬間というのは、なんとも言い難い嬉しさがありますね^^

二か月前のことなのに、そのときの思い出が鮮明に思い出されました。
そんなきっかけをくださって本当にありがとうございます。

山好きなyokomasuさんだったら、次回は絶対、神々がお山を見せてくれると
思いますので、これに懲りずに、またぜひリベンジしてみてくださいね。

快晴の縦走がいつか実現できることを影ながら祈ってます。

そして、yokomasuさんとどこかのおやまでまた偶然!
なんてのを期待しています。

はたまた電車で・・・もあり得るかもしれませんしね。笑

こんな感じでゆるゆる旅の備忘録を書きつづってますので、
また気が向いたときに遊びに来ていただけたら嬉しく思います。

旅は道連れ、世は情け。この旅のご縁を大切に。
今後とも、どうぞよろしくおねがいします^^
by slow_trip | 2010-12-07 13:00 | island trip | Comments(6)

slowな旅やアウトドアの備忘録です。たいしたものはありません。どうぞごゆるりと。


by slow_trip